— 0から始める安全運用チェックリスト付き —
この記事でできること
- OpenAIのアカウント作成と支払い設定ができる
- プロジェクトを理解して、APIキーを発行できる
- 費用暴走を防ぐ設定(月額上限/レート制限の考え方)とキーの安全管理ができる
仕様や価格は変動します。金額やUIは公式ページの最新を必ず確認してください。 OpenAIOpenAI Platform
1. アカウントを用意する(3分)
- OpenAIの開発者プラットフォームにアクセスし、サインアップ/ログイン。
- 途中でメール/電話番号確認を求められることがあります。
- ダッシュボードに入れたらOK。以降の操作はすべてここから。
クイックスタートやAPIリファレンスはダッシュボード右上のDocsから辿れます(Responses APIが基本)。

2. 支払い方法を登録し、“使い過ぎ”を防ぐ
- Billing(請求)に進み、Payment methodを登録。
- プロジェクト単位の予算(Spend budgets)や使用制限を設定できる場合は必ず設定。
- ソフトリミット/ハードリミットのように、上限近くで通知→超えたら停止という流れにできます(UI表記は時期で変わります)。
- チーム運用ならプロジェクトごとの権限・レート・予算管理も確認。 OpenAI Help Center
価格はトークン課金(入力/出力の使用量に応じて従量制)。開始前に必ずPricingページをブクマしておくのがおすすめ。
3. 「プロジェクト」と「APIキー」を理解する(超重要)
- プロジェクト:APIの利用単位。既定(Default)プロジェクトが最初からあり、ここでレート・モデル許可・予算設定などを管理できます。用途別に分けておくと事故に強いです。 OpenAI Help Center
- APIキー:プログラムからOpenAIを呼び出すときの秘密鍵。プロジェクトごとに発行し、必要ならローテーションするのが基本。
まずは「AIニュース配信用」など目的ごとに1プロジェクト+1キーから始めると、トラブル時の切り分けがラク。
4. APIキーを発行する(1分)
- ダッシュボードのAPI keysへ。
- Create new secret key → 対象プロジェクトを選んで発行。
- この瞬間にしか全体表示されないので、安全な場所にコピペ保管(後述の安全管理へ)。 OpenAI Platform

5. 最初の一歩:Playgroundで「要約」を試す(不安を消す)
- コードを書く前に、Playgroundで「こう出るんだ」を体感。
例)「この文章を150字で要約。箇条書き3点で。」 - モデル選択と出力の長さをいじると、コストと品質の感覚が掴めます(出力が長いほど高くなりがち)。
6. キーの安全管理(これを守れば大事故しない)
- 絶対に公開しない:GitHubやフロントのJSに埋め込まない。
- 環境変数/秘密ストアに保存:
- Pythonなら
.env
+環境変数(例コード下) - GASならスクリプトプロパティに保存(例コード下)
- Pythonなら
- 定期的にローテーション:不審な使用状況があれば即無効化→再発行。
- 使用状況のモニタ:Usage/Billingで日々の消費を確認。 OpenAI Help CenterOpenAI Platform
OpenAI公式のAPIキー安全ベストプラクティスは必読。短いのでそのまま運用規約に落とし込めます。 OpenAI Help Center
Python:.envに保存して使う最小コード
pip install openai python-dotenv
# .env に OPENAI_API_KEY=xxxxxxxx を保存(.gitignore で除外)
import os
from dotenv import load_dotenv
from openai import OpenAI
load_dotenv()
client = OpenAI() # 環境変数から自動で読み込み
resp = client.responses.create(
model="gpt-5-mini", # まずは手頃なモデルから
input="次の本文を150字で要約。箇条書き3点で:...\n"
)
print(resp.output_text)
(Responses APIの公式リファレンスはここ) OpenAI Platform
GAS:スクリプトプロパティから読む最小コード
// スクリプトエディタ > 歯車アイコン > プロパティ で "OPENAI_API_KEY" を保存
function helloOpenAI() {
const key = PropertiesService.getScriptProperties().getProperty('OPENAI_API_KEY');
const url = 'https://api.openai.com/v1/responses';
const payload = { model: 'gpt-5-mini', input: 'この文章を100字で要約:AIは…' };
const res = UrlFetchApp.fetch(url, {
method: 'post',
contentType: 'application/json',
headers: { Authorization: 'Bearer ' + key },
payload: JSON.stringify(payload),
muteHttpExceptions: true
});
const json = JSON.parse(res.getContentText());
Logger.log(json.output_text || res.getContentText());
}
7. “お金の不安”を最初に潰す:3つのルール
- 月額上限(予算)を設定:Billing/Project設定で予算や制限を入れる。通知もしきい値設定。
- 短く指示する:出力を「150字」「3点のみ」のように具体的に。無駄な出力=無駄コスト。
- 本番前にPlaygroundで試す:出力傾向とトークン感覚を掴む。
8. つまずきそうな所(Q&Aで一掃)
Q1. ChatGPT(アプリ)とAPIの違いは?
A. ChatGPTは人が会話して完結。APIはプログラムから呼んで自動化や組み込みに使う部品(メール配信・一括要約など)。Responses APIが基礎です。
Q2. 401/403(Unauthorized/Forbidden)が出る
A. キーの桁/貼り間違い、プロジェクト違いが定番。キーを再発行し、保存先(.env/プロパティ)を確認。
Q3. 料金の見積りが不安
A. まずは安価なモデル+短い出力で始める → Playgroundで確認 → 必要なら上位モデルへ。価格は公式Pricingで随時確認。 OpenAIOpenAI Platform
さいごに
最初の壁はお金と安全。でも今日やった
「上限設定」×「安全保管」×「Playgroundで事前確認」
の三点セットがあれば、怖がらずに一歩進めます。次は、あなたの手で「動く」をつくりに行きましょう。
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