この記事で決められること
技術記事を書く場所として、Zenn と Qiita のどちらを選ぶか。同じ記事を両方に出していいのか。自分のサイトがある場合はどうするか。この3つを、題材ごとに振り分けられる形にします。
結論を先に書きます。場所は「題材」ではなく「読者」で分けます。そして同じ記事を両方には出しません。理由は下に書きます。
読者が違う
| 場所 | 読者 | 向いている記事の形 |
|---|---|---|
| Qiita | 企業のエンジニアと初学者。困って検索してたどり着く人 | 単発で完結する詰まりどころ。短め。題にエラー文か症状が入っているもの |
| Zenn | 新しめの技術が好きな人、個人開発者 | 実装の記録。長い。コード全文と、詰まった場所と直し方 |
この差は、たどり着き方の差でもあります。Qiita は歴史と記事数があり、検索から人が来ます。Zenn は検索からの流入が弱く、本数を積んでフォローやトレンドで読まれ始めるまでに時間がかかります。
つまり、いますぐ誰かに見つけてほしい記事は Qiita、積み上げて見せたい記録は Zenn、という分け方になります。
同じ記事を両方に出さない理由
Zenn も Qiita も canonical(正規URL)を指定できません。同じ本文を両方に置くと、検索エンジンから見てどちらが本体か分からず、評価が割れます。片方に寄せるのが素直です。
ただし例外があります。自分のサイトに検索流入が無い場合、分散して失うものがありません。自サイトの記事を外に全文で出し、本文から自サイトへリンクを張るのは、この状況では合理的です。失う順位がそもそも無いからです。
転載の可否についても一度調べました。Qiita の規約が禁じているのは第三者の記事の無断転載で、自分が書いた記事の再掲は対象外です。
実際に出して分かった運用上の制限(Zenn)
Zenn は GitHub 連携で、リポジトリの articles/ を読みます。まとめて移そうとすると、ここで詰まります。
- 連携より前の push は拾われません。連携を繋いだ後の新しいコミットから動きます
- 1回のデプロイで公開されるのは1〜2件です。10本を
published: trueにしても、1回では出ません - アカウント単位で、一定期間に公開できる記事数の上限があります。上限に当たった記事は、Zenn には入っているのに公開されず、記事URLが 404 ではなく 403 を返します
この3つは別々の段なので、別々に確認します。切り分けの詳しい手順はZenn の記事が非公開のままになるに書きました。
実測で言うと、43本を一度に移そうとして、12回デプロイして公開できたのは2本でした。「まとめて移す」という計画は立たないと思っておいたほうがいいです。
書く前に決めておくと速いこと
どちらに書くかより先に、その記事を誰が検索して来るのかを決めたほうが早く進みます。やり方は2つだけです。
- 狙う言い回しが、Google のサジェストに出るか見る。出ない言い回しは、どれだけ丁寧に書いても検索からは誰も来ません。長いエラー文をそのまま題にすると、だいたいここで落ちます(正確ですが、誰もその長さでは打ちません)
- その言い回しで検索して、題に同じ語が全部入っている日本語の記事が何本あるか数える。何本もあるなら、後から入って上に行くのは難しい。0本なら、書けば読まれる場所が空いています
この2つを先に見ておくと、「丁寧に書いたのに誰も来ない」が減ります。実際、この順番で調べずに書いた記事は、競合が薄い語を狙えていても、その語を誰も検索していないという理由で表示がゼロでした。
まとめ
- 困って検索した人に届けたい → Qiita。短く、題に症状を入れる
- 作る人に実装の記録を見せたい → Zenn。長く、コード全文と詰まった所
- 同じ記事を両方には出さない。canonical が指定できず評価が割れる
- 自サイトに検索流入が無いうちは、全文を外に出して自サイトへリンクを張るのは合理的
- Zenn へまとめて移すのは計画どおりに進まない。公開数に上限がある

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